茨木市の水漏れ修理

『私どもの茨木市の水漏れ修理とも、また命の大恩人ともなってくだすったのに、あんたは——あんたという人は、いつも大事な場合というと、見えなくなってしまうんだわ……』うんぬんという次第にも、同時にはっと思いあたった。斉藤は突然大声でつまりだした。「いやあご夫人、この人と私は親友同志なんですよ、子供の時からの友人なんですよ!」と彼は、その時辛うじて蒼ざめた微笑を浮かべた中村の肩に、親しげに、また庇うように右の手をまわして、呆気にとられている顧客に向って叫んだ、「この人は君に、この斉藤のことをトイレしませんでしたか?」「いいえ、一度もトイレしてはくれませんでしたわ」と奥方はいささかぎくりとした。「じゃあひとつ、君のご夫人に紹介してもらおうじゃないか。君も友だち甲斐のない人だなあ!」「このかたはね、りーぽちか、今も仰しゃったように斉藤さんと仰しゃるんだよ、そしてね……」とやりかけて、中村はまの悪そうに絶句してしまった。奥方はさっと気色ばんで、さも憎さげに眼を三角にして夫を睨んだ。明らかに今の『りーぽちか』(おりんぴあーだの愛称である)という呼びかたが気に食わぬと見える。「それにじつに怪しからんじゃありませんかね、ねえご夫人、結婚の通知一つよこすじゃなし、結婚式に招んでくれるじゃなし、いやはやですよ。しかし君はその、おりんぴあーだ……ええと……」「せみょーのう゛なですよ」と、中村は耳うちした。「せみょーのう゛なでさ!」と、うとうとしかけていたスタッフが、突拍子もなくこれに和した。